JCGR 日本コーポレートガバナンス研究所

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第1回~第4回 コーポレートガバナンス勉強会

第1回 コーポレートガバナンス入門-ガバナンスとはー

組織は一定の目的を持って形成される。一定の目的を持つ組織がその目的を実現するためには、最上位リーダーの統率のもとで下位リーダーが、組織構成員から組織目的を達成するための貢献を引き出さなければならない。最上位リーダーの統率をガバナンスと呼び、下位リーダーによる統率をマネジメント(経営)あるいはアドミニストレーション(管理)という。ガバナンスとマネジメントの分業が効果的に機能することにより、組織は効率的に目標を達成することができる。そこで鍵になるのはガバナンスとマネジメントのバランスである。良いガバナンスのもとでマネジメントは最大限に能力を発揮し組織目標の達成において効果を上げる。逆に、優れたマネジメント能力があればそれを最大限に発揮させるために、ガバナンスも良いガバナンスを目指し、組織目的が効果的・効率的に達成させる。

第2回 資本主義と株式会社制度

われわれは資本主義を社会・経済の原理とする社会にいる。資本主義とは、次の5つの原則に基づいている。すなわち、①自由経済、②資本と労働との協働により付加価値が生産されると認識し付加価値を資本と労働とに分配すること、③私有財産制度のもと企業も私有財産とすること、④企業は出資者の私有財産とし、出資者には所有者として企業のガバナンスを認めること、⑤企業の目的は、事業を行うことにより利益をあげ、それを出資者に分配すること、つまり企業の事業遂行は営利目的であること、事業をおこなうこと、である。

世界の大半の国は、資本主義経済の下で企業のあり方として株式会社を採用しているがを、世界各国の株式会社制度の共通の特徴は次の5つである。①法人格の具備、②株主の有限責任、③株主による株式会社私有、③株式譲渡の自由、および⑤取締役会へのマネジメント(経営)の委任、である。なお、株式会社の法律的性格は、営利目的の社団法人である。

第3回 会社法のガバナンス規整

株式会社においては、出資者として株主は、事業利益の分配に与るが、事業利益の性格は残余利益であるので、利益の額があらかじめ確定していないというリスクを負担しなければならない。ところが、株式会社では株主と業務執行者(経営者)とは分離され、経営権が少数の業務執行者に集中している。したがって、業務執行者に対する株主のガバナンスを確保することによって株主の立場を保護する必要がある。そこで上記の分離を定めた会社法は、事業に関する意思決定とその執行、およびそれに対する監査・監督に関して、さまざまな規整を設け、株式会社に複雑な仕組みを求めている。そのような仕組みを会社の機関という。わが国の会社法は、要求される機関が異なる3つの取締役会体制を定め、企業の選択制にしている。3つの体制とは、監査役会設置会社、指名委員会等設置会社および監査等委員会設置会社である。

第4回 現代企業のガバナンスとマネジメント

株主は個人投資家と機関投資家に大別されるが、株主価値の最大化という目的は共通である。しかし、株主価値最大化を実現するための行動つまり投資行動のスタイルは異なる。現代においては、長期投資により長期的な株主価値向上を目指す機関投資家が株式市場で過半を占めており、株主としてのガバナンス行動を積極的に行っている。いわゆるシェアホルダーズ・アクティビズム(Shareholders’ Activism)である。そのような株主は、取締役会の監督機能の強化を図るために、業務執行者と監督者である取締役の分離を求めて、株主総会での議決権行使を積極的に行っている。これを「ガバナンスとマネジメントの分離」という。

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