JCGR 日本コーポレートガバナンス研究所

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第2回ファイナンス勉強会「貨幣の時間価値」

企業価値創造をもたらす株主価値創造は、企業が収益性の高い投資を実行することによって実現する。投資とは、現在、資本調達を行いその資金で設備や在庫を取得し、将来、製品を生産・販売しそのキャッシュフローから資本利益(利子+利益)を生み出すことである。つまり、投資とは現在の支出と将来の収入との交換が行うことである。したがって、将来の収入の価値と現在の支出の価値とを比較して、前者が後者を上回れば株主価値が創造され企業価値が創造されると考えることができる。
金融市場が存在すれば、現在使用しない貨幣(お金)を預金すれば、将来利子が付いて返ってくる。逆に将来お金が入る予定があるときには、その収入で返済が可能であるから現在、銀行などからお金を借りてて使うことができる。そのかわり支払う利子の分だけ、使えるお金の額は将来入ってくる金額より少なくなる。このように金融市場が機能しているが、お金は、信用さえあれば、現在から将来へ、また将来から現在へ、自由に移転させることができる。その代わり、利子が存在する分だけ、いつのお金であるかによってお金の価値は異なる。このことを貨幣の現在価値という。さらに、将来の金額にはリスクをともなうのでリスクの調整が必要である。将来の金額に不確実性があれば、不確実性が大きいほど、将来のお金の価値は小さい。
投資にともなうお金はキャッシュフローと呼ばれる。これから行おうとする投資が価値を創造するかいなかを判断するためには、投資がもたらすキャッシュフローについて、時間およびリスクの要素を考慮しなければならない。それをどのように考慮するかがファイナンスの基本問題の一つである。一つの標準的な考え方は、将来のキャッシュフローの期待値を、金利+リスクプレミアムという率で割り引いた現在価値を用いることである。

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